太陽光発電システムの出火箇所別火災件数
太陽光発電設備に係る火災状況
東京消防庁の『太陽光発電設備に係る防火安全対策の検討結果』から、出火箇所別の火災件数が公開されています。
太陽光発電設備に係る火災は、PVモジュールが出火原因のものはほとんどなく、接続箱、パワコン等から出火するなど通常の電気火災と同様である。
全国における太陽光発電設備に係る出火箇所別火災件数及び、東京消防庁管内における太陽光発電設備に係る火災件数は以下のとおりである
出典:東京消防庁 『太陽光発電設備に係る防火安全対策の検討結果』
モジュールからの出火よりもパワコン、接続箱からの出火件数が多くなっています。こちらのデータは平成20年からのものですが、太陽光発電の導入は平成24年から飛躍的に伸びています。パネルの種類も多種多様になってきており、今後の推移を見守っていく必要があります。
また、東京消防庁管内でおこった太陽光発電による火災については、その原因も公開されています。
出典:東京消防庁 『太陽光発電設備に係る防火安全対策の検討結果』
3件しかデータがないので、傾向というほどのものではありませんが、『パワコン内に雨漏りの雨水が入り基盤上でトラッキング』、『施工中の誤配線により短絡して出火』と人為的なものが2件となっています。
太陽光発電は急速に普及したため、経験の少ない業者の工事が問題になっていました。そういった業者が施工をおこなった太陽光発電システムは、レベルの高い業者が設置したものと比べて、ミスを起こしている確率が高いです。
あくまで予想にはなりますが、今後も火災や事故などの原因は人為的なものがほとんどになってくるでしょう。
火災や事故を防ぐには定期的なメンテナンス
配線のミスやパワコンの異常をはじめ、パネルが原因となった火災のケースもあり、火災を防ぐためには太陽光発電システムの保守・点検が効果的です。
火災はそれほど起こるものではありませんが、万が一のために点検・メンテナンスは信頼できる業者に任せましょう。