富士通が賃貸住宅向けの太陽光発電遠隔監視システムサービスに参入
今後はメガソーラー向けの監視サービスも
富士通は太陽光発電の遠隔監視サービスに参入する。発電量を逐次検知し、異常が発生したとみられる場合には顧客にメールで通知する。迅速に点検・修理することで発電のロスを減らせる。まず賃貸住宅などの屋根を使って発電を手掛ける企業向けに提供する。
まず5月にレオパレス21の賃貸住宅1500棟に導入した。富士通は初期費用と月々のサービス料を得る。2年間で5千棟への導入をめざす。初期費用とサービス料の累計で2年間で4億円強の売り上げを見込む。
同種のサービスでは屋根に設置した太陽光パネルの発電状況を全体で把握するのが一般的。富士通はどのあたりのパネルに異常があるかを絞り込めるようきめ細かく発電量を検知するため、保守作業がしやすくなる。
国土が狭い日本ではメガソーラー(大規模太陽光発電所)の用地不足から屋根を使う発電が増える見通し。集合住宅の屋根も有力候補だ。
富士通はメガソーラー向けの監視サービスも今年度中に始める計画。パネル単位で精緻にデータをとり、クラウド上でデータ管理する。今夏、福島県で実証実験に入る。
保守作業員を支援する仕組みを備えて競合サービスに差をつける。パネルに識別タグを取り付けておき、作業員がタブレット(多機能携帯端末)をかざすと発電状況を画面上で把握できる機能などを盛り込む予定だ。
富士通のような大手企業もメンテナンス事業に参入しています。今後はクラウドでデータ管理をおこなう遠隔監視サービスが主流になっていくことが予想されます。
この記事の注目ポイントは、
パネルに識別タグを取り付けておき、作業員がタブレット(多機能携帯端末)をかざすと発電状況を画面上で把握できる機能などを盛り込む予定
保守作業員がそれほど技術を持っていなくてもパネルの異常が発見できるシステムになるのではないでしょうか。
大手企業では、日立も産業用太陽光発電向けに、独自の安心保守メニュー、20年長期保守サービス「Hi-Safe20」の販売を開始しています。
今後も大手企業がメンテナンス事業に参入することが予想されます。