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太陽光発電システムが設置された住宅の火災事例

消防庁が太陽光発電システムの火災事例を公開

太陽光発電システムの火災事例

太陽光発電システムには、パネル、パワーコンディショナー、接続箱、ケーブルなど、様々な電子部品や電線が使われています。雨が降っても大丈夫なように基本的な防水機能もありますが、経年劣化や初期不良による火災が起こる可能性もあります。また、取付工事のミスが原因になる場合もあります。太陽光発電システムは電気製品です。家電製品などと同じように出火の危険性があることを認識しておきましょう。

ここでは、消防庁が公開している『太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策』を参考に、太陽光発電システムが設置された住宅の火災事例をみていきましょう。火災には太陽光発電システムが原因のものとそうでないものに分かれています。

太陽光発電システムが設置された住宅の火災事例

信越地方における火災事例

屋根上に後付けされたPVから出火した事案である。出火する3日前に居住者から販売店に「太陽光発電のブレーカーが落ちる」との連絡が入った。販売店員が配線の漏電をチェックし、4ストリング内の2ストリング目に絶縁不良を発見し、2ストリング目の接続を遮断した。外観からは特別な異常は見つからなかった。出火し、消防が駆け付けた時には、居住者が屋根の上に乗り、園芸ホースで散水して消化し終えていた。出火した太陽電池モジュール(以下、モジュール)は3日前に接続を遮断したストリングではなかった。燃えたモジュールは3枚で、1枚はモジュール全体が焼損し脱落していた。駆け付けた販売店員がモジュールを外し、回収して原因を調査した。モジュールを外したときに、モジュールと屋根の間に落ち葉や枝が溜まっていた。屋根上の配線を小動物がかじったような跡が見つかった。

出典:消防庁『太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策』より抜粋

モジュールの調査結果が示されていないので、モジュールが原因の可能性も残りますが、絶縁不良を起こしていたストリングが出火していたわけではないようなので、小動物がかじった配線から出火し、落ち葉や枝に引火したことが原因かと思われます。定期的にメンテナンスをおこなって、パネルの裏をチェックして掃除をしていれば防げた可能性があります。

北関東地方における火災事例

屋根上に後付けされたPVから出火した事案である。車で走行中の近所の人が屋根の上から煙がでているのを見つけ居住者に知らせた。居住者がPV設置業者と消防に電話連絡を入れた。焼損したのは1枚のモジュールの80cm×60cmくらいである。焼損していた部分のモジュールの裏の隙間には、余剰配線がまとめて押し込まれていて、鳥の巣(枯れ葉や枝)もあった。この部分の配線には溶融痕が認められた。

出典:消防庁『太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策』より抜粋

信越地方の火災事例と同様に配線から出火し、鳥の巣に引火したことが原因と思われます。まとめられた余剰配線から出火したことが予想されるので、配線を上手くしていれば防げた可能性があります。

関東地方における火災事例

工場建屋の屋根上にPVを設置している工事期間中に出火した。まだ発電の運用は始めていないときであった。屋根上へのモジュールの設置が終わり、接続箱やパワーコンディショナへの配線のつなぎ込みを残して休日を迎えたため、配線の端部をビニルテープで巻き、屋根の上にまとめて放置して作業を終えた。雨が降った後に晴天になり、まとめてあった配線端部から出火した。配線端部の処理としてビニルテープを巻いていたが、ストリング毎に+端子と-端子を一緒にビニルテープで巻いていたということで、雨の水がテープ内に浸み込み絶縁が悪くなったところで日射により発電が開始し、端部の両極間で絶縁不良により出火にいたったと考えられる

出典:消防庁『太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策』より抜粋

こちらも配線をまとめていたことが原因とみられます。ビニルテープでしっかり防水できていれば起こらなかった火災ですが、リスクを回避するため+端子と-端子は別々にしておいたほうがよさそうです。

東海地方における火災事例

屋根上に後付けのPVが設置された住宅が火災になった。出火原因はPVとは関係ないと考えられている。2階の居室から出火し、屋根を焼き抜けたモジュール数枚を焼いた火災である。屋根上のモジュールと配線が焼損し、配線が途中で切れ垂れ下がっている状態であった。この配線が揺れた状態の時に、配線がモジュール架台等の金属部に触れることで放電が起こっていた。この放電を停めることができなかった。

出典:消防庁『太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策』より抜粋

発電システムが原因の火災ではありませんが、放電が起こっており、二次被害が出る可能性がありました。モジュールは日射があれば発電し続けるため、消防士の感電の危険性も指摘されています。

火災事例のまとめ

太陽光発電システムの火災には、太陽光発電システム特有の原因が考えられます。また日射があれば電力の供給を続ける構造も理解しておく必要がありそうです。

出火・火災が起こる要因

  • 経年劣化、初期不良、取り付け不良による出火
  • パネルと屋根の間に落ち葉や枝などが溜まっていた。鳥が巣を作っていた
  • 鳥などの小動物がケーブルをかじった
  • 配線端部の絶縁不良による出火
  • 配線がモジュール架台等の金属部に触れたことによる放電

工事期間中に起こったケースや、出火の直接的な原因が太陽光発電システムでない場合もありますが、人為的ミスやメンテナンスをきちんと行っていれば防げる火災も少なくありません。

太陽光発電システムで火事を起こさないためには定期的なメンテナンスが重要です。安心して売電をおこなうためにも、太陽光発電の保守・点検についてはお気軽にソーラーセーブまでお問い合わせください。

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